複数の営業所で酒気帯び確認を行っている担当者にとって、拠点ごとの状況をまとめて把握する作業が大変だと感じる場面は少なくありません。結論から言うと、その大変さの根本には「拠点ごとに確認の方法や記録の形式が揃っていない」という問題があります。本部側が全拠点の記録を見比べようとしても、様式も確認手段もバラバラでは、照合や確認作業そのものに時間を取られてしまいます。
この記事では、複数営業所での酒気帯び確認の管理がなぜ大変になりやすいのか、その原因を整理したうえで、拠点をまたいだ運用を少しでも整えるための対処法を紹介します。
## 複数営業所で酒気帯び確認の管理が大変になる原因
### 拠点ごとに確認方法がバラバラになりやすい
複数の営業所がある場合、各拠点の安全運転管理者がそれぞれ独自のやり方で酒気帯び確認を行っていることがあります。ある拠点ではアルコール検知器の数値を紙の記録簿に手書きしている一方、別の拠点ではExcelに入力している、というように方法が統一されていないケースです。本部の担当者が全体像を把握しようとすると、紙とExcelの両方を集めて突き合わせる手間が発生します。
### 記録簿の様式が拠点ごとに異なる
酒気帯び確認の記録は、確認者名・運転者名・確認日時・確認方法・測定結果などの項目を記載する必要がありますが、この項目の並びや様式が営業所ごとに異なっていると、本部でまとめて確認する際に読み替えや転記の手間が増えます。記録の訂正が必要になった場合の対応方法も拠点によって異なることがあり、こうした点は[アルコールチェックの記録を訂正する正しい方法](/alcohol-check-kiroku-teisei-houhou)でも触れていますが、複数拠点になるとこの訂正ルール自体も拠点ごとに違うことがあり、本部側での統一管理をさらに難しくします。
### 通知先が決まっていないため入力漏れに気づきにくい
拠点ごとに安全運転管理者が異なるため、確認結果に漏れや異常があった場合に誰が最初に気づき、誰に報告するのかという通知先のルールが曖昧になりがちです。本部の担当者が毎日すべての拠点の記録簿を見に行かない限り、入力漏れや異常値が放置されたままになる可能性があります。
<Callout type="warning">
拠点が増えるほど、確認方法・記録様式・通知先の3点がバラバラになりやすく、本部側の確認作業が属人的になりがちです。
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## 対処法:拠点をまたいだ運用を整える
複数営業所の酒気帯び確認を管理しやすくするためには、各拠点の運用を無理に一本化するというより、確認の仕方や記録の残し方の「型」を揃えることが出発点になります。
### 記録簿の形式を拠点間で揃える
まず取り組みやすいのは、記録簿のフォーマットを全拠点で統一することです。確認者名・運転者名・確認日時・確認方法(対面か対面に準ずる方法か)・測定結果・備考といった項目の並びを揃えておけば、本部担当者が複数拠点の記録を見比べる際に読み替えの手間が減ります。紙の記録簿を使っている拠点とExcelを使っている拠点が混在している場合は、どちらか一方の形式に寄せることも検討対象になります。
### 拠点ごとに通知先を決めておく
各営業所の安全運転管理者とは別に、確認結果に異常があった場合や入力が漏れた場合に連絡を受ける通知先を、拠点ごとにあらかじめ決めておくことも有効です。通知先を本部担当者宛てに一本化しておけば、現場から都度連絡をもらわなくても、記録の異常に気づきやすくなります。入力漏れの通知については[アルコールチェックの入力漏れを通知するツールの選び方](/alcohol-check-nyuryoku-more-tsuchi-tool)でも具体的な考え方を取り上げています。
### 確認方法そのものをできるだけ揃える
対面での確認が難しい拠点がある場合、電話や無線など「対面に準ずる方法」をどう運用するかも拠点ごとに差が出やすい部分です。確認方法自体を文書化し、全拠点で同じ手順を参照できるようにしておくことで、拠点間のばらつきを抑えやすくなります。
- [ ] 記録簿の項目・様式を全拠点で統一する
- [ ] 拠点ごとの通知先(連絡を受ける担当者)を決めて文書化する
- [ ] 対面に準ずる確認方法の手順を文書化し、全拠点で共有する
- [ ] 記録の訂正ルールを拠点間で統一する
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一元管理の仕組みを導入する前に、「何を揃えれば比較しやすくなるか」を整理しておくことも、ツール選びを進める際の進め方の一つとして考えられます。
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## 記録の仕組みをツールで整える選択肢
拠点ごとの運用ルールを揃えたうえで、記録そのものをデジタル化して入力・通知の仕組みを整えるという選択肢もあります。ここでは「のみチェック」を例に、どのような形で運用を整えられるかを紹介します。
のみチェックは、1つの契約が1事業所単位で提供されているサービスです。そのため、複数の事業所の記録を1つの画面にまとめて表示し、本部から横断的に確認するような機能は備えていません。この点は、複数拠点の管理を検討する際にあらかじめ押さえておく必要があります。
一方で、各事業所ごとに契約することで、その事業所内での確認の仕組み自体を整えることは可能です。具体的には、運転者がスマートフォンでURLやQRコードを読み込み、酒気帯び確認の結果をその場で入力する形にできます。入力された内容は記録として残り、あらかじめ登録しておいたメールアドレス宛てに通知が届く仕組みです。
このような仕組みを各拠点でそれぞれ導入した場合、拠点ごとの確認方法と記録の形式を揃えやすくなります。ただし、本部担当者が各拠点の管理者から記録のエクスポートを受け取って突き合わせる作業自体は別途発生するため、その負担がどの程度軽減されるかは拠点数や運用体制によって異なります。拠点を横断して一つの画面で見るという使い方ではなく、「各拠点の運用を同じ土台の上に揃える」ための選択肢の一つとして捉えておくとよいでしょう。QRコードを使った記録の仕組み全般については[アルコールチェックをQRコードで記録する仕組みとは](/alcohol-check-qrcode-kiroku)でも詳しく解説しています。
### 通知先メールアドレスの設定方法
のみチェックでは、設定画面から通知先となるメールアドレスを登録し、確認済みの状態にすることで通知を受け取れるようになります。具体的な流れは次の通りです。
1. 管理者用の設定画面にログインする
2. 通知先メールアドレスの登録欄に、確認結果を受け取りたいメールアドレスを入力する
3. 登録したメールアドレス宛てに届く確認メールを開き、案内に従って確認済みの状態にする
4. 確認済みになったメールアドレス宛てに、以降の酒気帯び確認の結果が通知されるようになる
この設定は事業所ごとに行う必要があるため、複数の営業所で利用する場合は、拠点ごとに通知先を登録する作業が発生します。利用料金は事業所ごとに月額500円(税込)です。
<Callout type="warning">
前述の通り、のみチェックは1契約1事業所単位のサービスであり、複数事業所の記録を1つの画面で横断的に管理する機能はありません。導入を検討する際は、本部での一元管理を目的とするのか、各拠点の運用を揃えることを目的とするのかを整理しておく必要があります。
</Callout>
## まとめ
複数営業所の酒気帯び確認の管理が大変だと感じる背景には、拠点ごとに確認方法や記録簿の形式、通知先のルールが揃っていないという事情があります。対処の出発点は、記録簿の様式を揃える、通知先を拠点ごとに決める、確認方法を文書化するといった運用面の整理です。そのうえで、各拠点での入力・記録・通知をデジタル化する仕組みを取り入れることも、選択肢の一つとして検討できます。自社の拠点数や運用体制に応じて、どこまでをルールで揃え、どこからツールに任せるかを整理していくことが、無理のない管理につながります。
複数営業所の酒気帯び確認、管理が大変な理由と見直し方

坂本大輔 | CalmCraft運営者
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よくある質問
Q複数営業所の酒気帯び確認を1つの画面でまとめて見る方法はありますか。
Aサービスによっては複数拠点のデータを集約して表示できる場合がありますが、のみチェックのように1契約1事業所単位で提供されているサービスでは、1つの画面で全拠点を横断的に確認する機能はありません。導入前に、その機能が必要かどうかを整理しておく必要があります。
Q拠点ごとに記録簿の様式が違う場合、どちらに揃えればよいですか。
Aどちらが正解ということはなく、確認者名・運転者名・確認日時・確認方法・測定結果といった必要項目が漏れなく記載できる様式であれば、紙かExcelかはそれぞれの拠点の運用のしやすさに応じて選ぶことができます。重要なのは全拠点で項目の並びを揃えることです。
Q通知先は誰に設定するべきですか。
A各拠点の安全運転管理者に加えて、本部側で全体を把握する担当者を通知先に含めておくと、入力漏れや異常値に気づきやすくなります。拠点ごとに通知先を決めて文書化しておくことが対処の出発点になります。
Q対面での確認が難しい拠点はどう運用すればよいですか。
A対面が難しい場合は、電話や無線など対面に準ずる方法で運転者の顔色や応答の声の調子などを確認する運用になります。この確認方法を文書化し、全拠点で同じ手順を参照できるようにしておくことで、拠点間のばらつきを抑えやすくなります。
記録はCSVでいつでも出力できます
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