複数名のスタッフを抱える現場で「シフト管理のために、新しいアプリやアカウント登録をこれ以上増やしたくない」と考えている管理者の方は少なくありません。LINE公式アカウントを活用する仕組みを選べば、シフトの提出から自動作成、確定連絡、欠勤連絡までを、運用方法によってはLINEの中だけで完結できる場合があります。スタッフ側は普段使っているLINEアプリを開くだけで操作できる仕組みが多く、専用アプリのダウンロードやアカウント登録を別途お願いせずに済むケースもあります。
この記事では、「LINEだけで完結できるか」という1つの問いに絞って、仕組みの違いと選び方を整理していきます。
LINEだけでシフト管理を完結させるとはどういうことか
まず前提として、LINEには大きく分けて2つの使われ方があります。1つは、現場の個人LINEやLINEグループでシフト希望のやり取りをするだけの、いわば「連絡手段としてのLINE」です。もう1つは、LINE公式アカウント(企業や店舗が運用する業務用のLINEアカウント)を介して、シフトの提出・集計・通知までを仕組み化する使い方です。
個人LINEやグループでのやり取りだけでは、希望シフトのメッセージが流れてしまったり、誰がいつ提出したか分かりにくくなったりすることがあります。一方、LINE公式アカウントを業務に組み込む仕組みであれば、スタッフは友だち登録したLINE公式アカウントのトーク画面からシフト希望を送るだけで、管理者側はその内容を集計・管理画面で確認できるようになります。つまり「LINEだけで完結する」とは、スタッフが触れる画面はLINEのトークのままで、裏側の集計や管理は別システムが担う、という構成を指します。
スタッフ側の操作がLINEのトーク画面だけで完結するかどうかが、「LINEだけで完結できるか」を判断する最初のポイントです。
ツールを選ぶときに確認したい3つの観点
現場向けのシフト管理の仕組みを比較する際は、以下の3点を確認しておくと判断しやすくなります。
スタッフが新しいアプリを覚える必要があるか
専用アプリを新たに導入する仕組みの場合、スタッフ全員にアプリのインストールとアカウント登録をお願いする必要があります。アルバイトやパートなど入れ替わりの多い現場では、この初期案内の手間が毎回発生します。LINE公式アカウントを使う仕組みであれば、スタッフはすでに使い慣れたLINEアプリ内で友だち登録するだけで利用を始められる場合が多く、新しいアプリの操作方法を一から覚えてもらう必要が少なくなる傾向があります。
通知がどこに届くか
シフトの確定連絡や変更連絡が、専用アプリのプッシュ通知だけに届く仕組みの場合、スタッフがそのアプリを開く習慣がないと気づかれないまま放置されることがあります。LINEであれば、普段から開く頻度の高いトーク画面に通知が届くため、通知への気づきやすさは利用者の習慣によって変わる可能性がある、という点は確認しておく価値があります。
欠勤連絡の経路があるか
当日の急な欠勤連絡を、どの経路で受け付けるかも重要な確認ポイントです。シフト管理とは別に電話やメールで欠勤連絡を受ける運用だと、情報が分散してしまいます。欠勤連絡もLINEで完結できる仕組みであれば、シフトの提出・確定・変更・欠勤連絡という一連の流れを同じトーク画面上で把握できます。
比較の軸:専用アプリ導入型とLINE公式アカウント活用型
シフト管理の仕組みは、大きく「専用アプリ導入型」と「LINE公式アカウント活用型」の2つに分けて考えることができます。
専用アプリ導入型は、シフト管理専用のアプリをスタッフ各自のスマートフォンにインストールしてもらう方式です。機能が豊富な場合が多い一方で、スタッフごとのアプリ登録・ログイン情報の管理といった導入の手間が発生します。
LINE公式アカウント活用型は、すでに多くの人が日常的に使っているLINEのトーク画面を窓口にする方式です。仕組みによっては、スタッフ側の負担が「LINE公式アカウントを友だち登録する」程度で済み、別途シフト管理アプリを導入せずに運用できる場合があります。いわゆる「シフト管理 アプリ 不要」という状態に近づけたい場合は、この活用型が選択肢の一つになります。
どちらが良い・悪いということではなく、現場の人数や入れ替わりの頻度、スタッフのITリテラシーに応じて、どちらの構成が運用しやすいかを検討する材料として捉えるとよいでしょう。
なお、シフト表の作成そのものに時間がかかっている場合は、シフト表作成に時間がかかりすぎる理由とは?原因と減らし方を解説も参考になります。
現場の人数・運用に合わせた条件別の選び方
スタッフ数が少ない現場の場合
スタッフ数が10名前後までの小規模な現場であれば、無料プランの範囲内で機能を確認しながら運用を検討できる場合があります。無料の範囲でどこまで使えるかは、小規模店舗向けシフト管理ツール、無料で試せるものはどれ?選び方を解説でも整理していますので、あわせて確認してみてください。
スタッフ数が増えてきた現場の場合
スタッフ数が増えると、紙やLINEグループだけでの希望シフト集計は負担が大きくなりがちです。例えば、ある20名規模の店舗で紙とLINEを併用してシフト調整をしていた際に、月末の希望シフト集計だけで3〜4時間程度かかったという個別の例が寄せられたことがあります(特定の一事例であり、すべての現場に当てはまるものではありません)。人数が増えるほど、提出から自動作成までをどのように仕組み化するかによって、現場の負担感は変わってくる可能性があります。
複数現場・複数店舗を抱えている場合
現場や店舗が複数ある場合は、現場ごと・曜日ごとに必要な人数が異なることが多く、個人LINEやグループのやり取りだけで管理するのは煩雑になりやすい状況です。現場単位で必要人数を登録し、提出内容をもとにシフト案を自動で作成できる仕組みを使うと、現場が複数ある場合でも集計作業を一つの画面で扱える構成にできる場合があります。
LINEグループでのやり取りだけに頼る運用は、誰がいつ何を提出したかが流れて分かりにくくなることがあります。提出内容を一覧で確認できる仕組みと組み合わせることを検討しておくと安心です。
LINE公式アカウント活用型の選択肢の一つ:カンタンシフト
LINE公式アカウントを業務に組み込んでシフト管理を完結させる仕組みの一つに、「カンタンシフト」が挙げられます。他にも同様の仕組みを提供するサービスはあるため、現場の状況に応じて比較検討する選択肢の一つとして紹介します。
カンタンシフトでは、以下のような機能が使えます。
- LINEからのシフト希望提出
- 提出内容をもとにしたシフト案の自動作成
- 必要人数に対する過不足状況の確認
- 確定・変更のLINE通知
- 欠勤連絡もLINEで受け付け
- 専用アプリのインストールが不要
具体的な操作の流れとしては、管理者が管理画面上で現場ごと・曜日ごとに必要な人数をあらかじめ登録しておき、スタッフがLINEから送った希望シフトの内容をもとに、シフト案が自動で作成される、という手順になります。管理者が一から集計表を作成するのではなく、提出内容をもとに案を作成できる点が特徴です(内容の確認や調整が別途必要になる場合もあります)。
料金プランは以下のとおりです。
| プラン | 対象人数 | 月額料金 |
|---|
| フリー | 0〜10人 | 0円 |
| スタンダード | 11〜25人 | 980円 |
| ラージ | 26〜50人 | 1,580円 |
いずれのプランでも使える機能に違いはなく、全プランで同じ機能が使えます。人数が増えた場合はプランを切り替える形で運用できます。なお、50人を超える規模の現場については、個別の問い合わせ対応となっています。
まとめ
現場のシフト管理を「LINEだけ」で完結させたい場合、個人LINEやグループでのやり取りだけでは提出状況の把握や欠勤連絡の経路が分散しがちです。LINE公式アカウントを業務に組み込む仕組みを選べば、スタッフ側は新しいアプリを覚える必要が少なく、提出・自動作成・確定連絡・欠勤連絡までを同じトーク画面上で完結できる場合があります。現場の人数や複数店舗の有無に応じて、無料から試せる仕組みや、プラン制の仕組みなど、複数の選択肢を比較しながら検討してみてください。