個人で整体院を営むオーナーが顧客管理アプリを選ぶときは、機能の多さよりも「受付のしやすさ」と「カルテの扱い方」を基準にすると選びやすくなります。予約管理や売上分析、スタッフのシフト管理まで含んだ多機能なシステムは便利に見えますが、ひとりで運営している院では使わない機能が多く、設定や操作に時間を取られてしまう場合があります。この記事では、個人院が顧客管理アプリを選ぶときに何を基準にすればよいかという問いに絞って整理します。
整体院の顧客管理アプリ、個人院向けの選び方

坂本大輔 | CalmCraft運営者
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なぜ紙やExcelの顧客管理は限界を迎えるのか
紙の顧客カードやExcelでの顧客管理は、始めやすい反面、お客様の数が増えてくると検索や更新に手間がかかるようになります。施術中に前回の症状をすぐ確認したい場面で、紙のカードを探す時間がかかったり、Excelのファイルを開いて該当行を探す手間が発生したりすることがあります。
こうした限界の具体的なサインについては、顧客管理が紙の台帳で限界を迎えたときの整理法やExcel顧客管理がめんどくさい時の原因と対処法でも触れていますが、整体院の場合は特に「施術中・受付中にすぐ確認したい」という場面が多いことが特徴です。カルテ検索や売上集計のための多機能なソフトよりも、まず受付とカルテ確認がスムーズにできるかどうかを基準にする方が、個人院の運用には合いやすい場合があります。
個人院では「毎日の受付とカルテ記入がスムーズにできるか」を基準の一つとして重視すると、選択肢を絞り込みやすくなる場合があります。
個人院が顧客管理アプリを選ぶときに見るべき3つの観点
価格:無料で始められるか
多機能な顧客管理システムの中には、月額数千円〜数万円の料金設定のものや、買い切り型で導入時にまとまった費用がかかるものもあります。個人院の場合、まずは無料プランや低価格のプランで試してみて、自院の運用に合うかどうかを確認してから本格導入を検討する進め方もあります。
無料プランには顧客登録件数の上限が設けられていることが一般的です。開業したばかりで顧客数がまだ少ない時期は無料プランの範囲内で運用できる場合がありますが、顧客数が増えてきた時点で有料プランへの切り替えが必要になる場合がある点は、事前に確認しておく必要があります。
操作のしやすさ:お客様自身が入力できるか
個人院では受付スタッフを置かず、オーナー自身が施術と受付を兼ねているケースが多くあります。そのため、受付の際にお客様自身が名前や連絡先を入力できる仕組みがあるかどうかは、実務上重要な観点になります。
施術の合間に受付対応をする場合、お客様に入力してもらっている間に前の施術の片付けや次の準備を進められる場合があります。逆に、オーナーがすべての情報を手入力する仕組みだと、施術の合間の限られた時間を圧迫してしまうことがあります。
カルテ項目の管理方法:カルテ内容を分けて管理できるか
整体院のカルテには、基本情報(名前・連絡先など)と、施術に関する情報(症状・施術内容・経過など)が含まれます。この2種類の情報を同じ画面でまとめて扱うアプリもあれば、受付用の基本情報とカルテ用の施術情報を分けて管理できるアプリもあります。
施術者の技能や施術方法、経歴に関する誇大な表現は、あはき・柔整の広告ガイドラインで禁止されています。顧客管理アプリにカルテやコメントを記録する際も、効果を断定するような文言は避けて記録する必要があります。出典: 厚生労働省
比較の軸:3つのポイントで整理する
ここまでの観点を、実際にアプリを比較する際のチェックリストとして整理します。
- 無料プランがあるか、またはどこまで無料で使えるか
- お客様自身が受付画面から情報を入力できる仕組みがあるか
- カルテの基本情報と施術情報を分けて管理できるか
- 顧客情報の検索や呼び出しがスムーズにできるか
- 予約機能や決済機能が必要かどうか、自院の運用に合っているか
このうち、予約機能や決済機能については、個人院によって必要性が分かれるところです。すでに電話やLINEで予約を受けている院であれば、顧客管理アプリに予約機能がなくても困らない場合があります。一方で、予約から顧客管理までを一本化したい場合は、予約機能を備えたアプリを候補に入れる必要があります。
電話番号での検索のしやすさを重視したい場合は、電話番号で顧客管理アプリを選ぶときの比較ポイントも参考になります。
条件別の選び方
開業したばかりで顧客数が少ない場合
まずは無料プランで運用し、受付とカルテ記入の流れが自院に合うかどうかを確認するという進め方もあります。顧客数が少ないうちは、機能の多さだけでなく入力のしやすさも確認したうえで判断する方法があります。
顧客数が増えてきて紙やExcelでは追いつかなくなってきた場合
カルテ検索のしやすさと、基本情報と施術情報を分けて管理できるかどうかを基準に、有料プランへの切り替えを検討するタイミングになります。無料プランの上限件数を超える場合は、月額料金がどの程度になるかも比較材料になります。
受付をお客様自身に任せたい場合
タブレットなどを置いて、お客様自身が名前や連絡先を入力できる受付画面を用意できるアプリかどうかを確認します。この仕組みがあると、施術の合間の受付対応にかかる手間を分散できる場合があります。
予約管理まで一本化したい場合
顧客管理だけでなく予約管理も含めたシステムを検討する必要があります。ただし機能が増える分、操作を覚える手間や月額料金が上がる場合があるため、自院で本当に必要な機能かどうかを見極める必要があります。
選択肢の一つ:個人店のための受付台帳
ここまで挙げた観点に当てはまる選択肢の一例として、「個人店のための受付台帳」というアプリがあります。他にも同様の条件を満たすアプリはあるため、あくまで比較検討の材料の一つとして紹介します(掲載時点の情報であり、実際の料金・件数・機能の条件は変更される可能性があるため、導入を検討する際は公式サイト等で最新の内容を確認することをおすすめします)。
このアプリについて執筆時点で公式情報として確認できた内容では、無料プランで顧客登録150件まで利用できるとされており、顧客数が増えて上限を超えた場合は、有料プラン(月額500円、執筆時点)への切り替えによって登録件数の上限が緩和される仕組みが用意されているとされています。開業したばかりで顧客数がまだ少ない個人院では、こうした無料プランの範囲内で運用を試すケースもありますが、実際に自院の運用に十分かどうかは顧客数の見込みや使い方によって異なるため、料金・件数等の最新条件も含めて個別に確認しておくとよいでしょう。
操作の流れとしては、台帳設定の画面で「名前」「電話番号」「症状」といった項目を追加すると、その内容がお客様用の受付画面に反映される仕組みになっています。反映のタイミングや挙動は設定内容や通信環境などの条件によって異なる場合があるため、実際の利用時に確認することをおすすめします。この機能を使うと、受付時にお客様自身がタブレットなどから必要な情報を入力する運用を実現できる場合がありますが、実際の動作や設定条件は利用環境によって異なるため、導入前に公式情報で確認することをおすすめします。
なお、このアプリには予約機能や決済機能は備わっていません(執筆時点)。予約の受付や決済をアプリ内で完結させたい場合は、他の選択肢と比較検討する必要があります。
「個人店のための受付台帳」は顧客の受付とカルテ管理を中心とした設計とされていますが、実際の機能範囲は変更される可能性があるため、予約機能や決済機能が必要な院では、最新の仕様を確認した上で他の選択肢と比較検討する必要があります。
まとめ:個人院は「受付」と「カルテ」の2点から選ぶ
整体院の顧客管理アプリは数多く存在しますが、個人院が選ぶ際には、まず無料で試せるか、受付をお客様自身に任せられるか、カルテの基本情報と施術情報を分けて管理できるか、という3つの観点から絞り込んでいく方法があります。予約機能や決済機能など付随する機能については、自院の運用スタイルに照らして本当に必要かどうかを見極めることが、長く使い続けられるアプリ選びにつながります。
よくある質問
Q整体院の顧客管理アプリは無料のものでも十分使えますか?
A顧客数が少ないうちは無料プランの範囲で運用できる場合があります。ただし無料プランには顧客登録件数の上限が設けられていることが多いため、顧客数が増えた際にどの程度の料金で有料プランに切り替えられるかを事前に確認しておく必要があります。
Q受付をお客様自身に入力してもらう仕組みは必要ですか?
Aオーナー自身が施術と受付を兼ねている個人院では、お客様自身が入力できる受付画面があると、施術の合間の受付対応にかかる手間を分散できる場合があります。必須ではありませんが、検討材料の一つになります。
Qカルテの基本情報と施術情報は分けて管理する必要がありますか?
A分けて管理できるアプリと、まとめて管理するアプリの両方があります。受付時に見せる情報と、施術の記録として残したい情報を分けたい場合は、分離管理ができるかどうかを比較軸の一つにするとよい場合があります。
Q予約機能がない顧客管理アプリでも運用できますか?
Aすでに電話やLINEなどで予約を受けている院であれば、顧客管理アプリに予約機能がなくても運用できる場合があります。予約から顧客管理までを一本化したい場合は、予約機能を備えたアプリを候補に加える必要があります。
Qカルテに記録する内容で注意すべき点はありますか?
A施術者の技能や施術方法、経歴に関する誇大な表現は、あはき・柔整の広告ガイドラインで禁止されています。カルテやメモに効果を断定するような記録を残す際は、表現に注意する必要があります。
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御社専用の業務効率化ツールを月額980円〜で作りますこの記事を書いた人
坂本大輔 | CalmCraft運営者
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